月華【なないろレイン×花の色】

大手有名小説サイト【小説家になろう】でも人気の作家「なないろレイン」と、高校生作家が運営する【花の色】の「紅水仙」の奇跡の合作!

2021-01-01から1年間の記事一覧

Wish Upon a Star〝星に願いを〟第二十六話

「ちょ、ちょちょちょ、ヤン、速いよー!」「これ位は出来ないと...」「前!」「うわ!...ぁぶない、また落ちる所だった」「やっぱ一緒に飛ばないと駄目じゃん。」「むぅ」あれ?思ったより雷雲近くない?「ちょっと待って!」術式術式!用意したメモに〝避…

Wish Upon a Star“星に願いを„第二十五話【紅水仙】

あれから何日か経った。私はエマさんのこうもりと数々の術式を組んだ。記憶の奥底に沈んでいるものが少しずつ浮かんでくるのを感じながら、筆を滑らせた。なぜかこの行為を、この術式を・・・いや、文字を懐かしく感じた。なんでかは私にはわからないし、エ…

Wish Upon a Star〝星に願いを〟第二十四話

「ほら、魔力は使えなくとも、術式を使えばいいのよ。」「術式?」「そ。かまどに火を入れるとき、薪に火をつけるでしょ?あれは原始的な術式とも言えないような代物だけど。」「効率化するってこと?」「そうそう、なーんだ、あんた物分かりが良いじゃない…

Wish Upon a Star“星に願いを„第二十三話【紅水仙】

あれから数日。私たちは、なんとも穏やかな日常を過ごしていた。 「その分暇なんだけどね~・・・。」 「飛行魔法のテストで補修受けておいて、何言ってんのよ。」 「いやーね?・・・って、んん??」 今の声誰????とりあえず、周囲を見渡してみる。こ…

Wish Upon a Star〝星に願いを〟第二十二話

「ま、マモノがいる!」最初に叫んだのは窓の外をぼうっと眺めていた少女だった。「うそ、目隠しの結界を張ってたのに...やるしかないわね。」先生が車の外に出る。「先生、大丈夫?マモノ、怖いよー。」わーんと泣き出す子も多い。...でも近づいてきてるか…

Wish Upon a Star“星に願いを„第二十一話【紅水仙】

________あの子が、気づき始めている。 あの子は、この世界の救世主なのに。 この世界の神様になれるのに。 私が見つけた、かわいいかわいい玩具なのに。 愛しい子なのに。 なのに。なのに・・・!どうして!? どこでしくじった?どこで間違えた?…

Wish Upon a Star〝星に願いを〟第二十話

「ねぇ、ヤン」「スイ、なんかカイ達いなくなっちゃったね。」「取り敢えず土さんに聞いてみる...あれ、土さんが居ない?風さんなら。」スイは風を讃える歌を歌って指を指した。「あっち。」スイはそう言って地面に図を書き始めた。「ここが鬼ごっこ始めた場…

Wish Upon a Star“星に願いを„第十九話【紅水仙】

「待て待て~って、あれ?」 鬼ごっこ中、気が付いたら私達は森の中に入ってきていた。 ここは一体どこなのだろう・・・。 「みんなー、どこ~?」 辺りには、太陽に当たってキラキラと光る飴細工の木々しかない。 ・・・この飴、なんで溶けないんだろう。 …

Wish Upon a Star〝星に願いを〟第十八話

「少々納得がいきませんがそれに関しては同感ですわ。」うわ!聞かれてた?「あんな人形を全班につけた所で行動を監視するくらいしか出来ませんし、数が多くて全てを見きれませんわ。」「ですよねー。」「それに、結構いかつく作ってありますが、所々可愛い…

Wish Upon a Star“星に願いを„第十七話【紅水仙】

「さぁみんな、ここが砂糖のお山、『グランドシュガー』よ~♪」 馬車を降りると、辺りは銀世界だった。ただ、普通の山とは違って、甘い香りが立ち込めている。 「全然寒くないね、せんせー。」 子供の一人が、担当の先生に訊く。先生はニコニコしながら答え…

Wish Upon a Star〝星に願いを〟第十六話

そして訪れる遠足の日。「エメラが適当にキレイな花か何かを見つけてしばらくみている、ということでよろしいですわよね?...少々わざとらしく思うのですけれど。」「あってるのね!ライラ様はさっき僕の言った通りにすればいいのね!」「わ、わかりましたわ…