月華【なないろレイン×花の色】

大手有名小説サイト【小説家になろう】でも人気の作家「なないろレイン」と、高校生作家が運営する【花の色】の「紅水仙」の奇跡の合作!

Wish Upon a Star〝星に願いを〟第五十五話

私は恐らくこの中で一番精霊様と関わりが深い。

...であれば。

〝わかった。主さまの敵の味方だもん、皆協力してくれる。〟

「っ!精霊様!何故私の願いを、」

直後、悲鳴のようなライラ様の声が聞こえる。

のー!トニトルスはトニトルスでも、ライラ様は別!こっち側!

「え?な、なんなのです!?」

と思ったらいきなり力が漲ってきて驚くライラ様。

そっか、名字は精霊様がご先祖様に付けたって逸話があるから、名字で識別してるのか。

さて、私も攻撃開始っと。

敵は数が多い。

機関銃で掃討するイメージだけど、うーん、石の雨ってイメージすれば精霊様に伝わるかな?

「両翼展開!!」

すると大きな翼のように精霊様が隊列を組む。

「装填!!」

すると精霊様は、岩の弾を自分の位置に創った。

「掃射!!」

精霊の手により勢い良く弾が発射された。

機関銃をばら撒いた時のようなドドドと言う音は地面に着弾した時の音。

大体はゴブリンの大群に当たり、ゴブリンに損害を与えていて、戦闘不能になったゴブリンは7割。

...物量は正義。
思ってたよりも多いのは精霊様が張り切ってくれたから?

「な、なんですのこの非常識な魔法は!」

「まだまだ残ってるよ!」

そういうとハッとしたようにカイは火の玉を投げる。

ライラ様はいつもの雷の双龍だ。

「これなら、叩き潰せますわ!」

にこりと笑ったライラ様が、いつもの倍近くの大きさがある双龍にゴブリンを襲わせる。

カイはいつの間にか詠唱していたようで、地面をどろどろに溶かしていた。

ゴブリン達にとって運が悪いことに、どろどろは水でぬかるんでいるからだったので感電・オンパレード。

「やはり、私とカイくんが組めば無敵ですわね。」

「私が最初に数を減らしたんですけどね。」

「っ!別に、貴女がいなくたって、あんなゴブリン達、楽勝でしたわ!」

そっぽを向かれてしまった。

「それより、スイとヤンを助けないと!」

カイが走って行く。

「あらまぁ、随分と焦っていますこと。
みっともないですわね。」

ライラ様にそっくりな声が聞こえた。

「...養母様。」

ライラ様はそっと目を伏せた。