月華【なないろレイン×花の色】

大手有名小説サイト【小説家になろう】でも人気の作家「なないろレイン」と、高校生作家が運営する【花の色】の「紅水仙」の奇跡の合作!

Wish Upon a Star〝星に願いを〟プロローグ

私は、星野鈴音。歌い手をしている。
そこそこ有名だと自負している。
今日はライブだ。
「きゃー、本物の月華さんだ!」
「月華様ぁー!」
いつも通り熱狂的な声援だ。
これを聞くと昔の冴えなかった頃を思い出すんだよな。
精一杯ライブをしよう!
「皆!楽しんでるー?」
盛り上がる声援。

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「はぁ、疲れたぁ。でも、楽しかったよ、今日のライブ。」
「それは良かったね。でも、この後、余韻放送とかあるでしょ、頑張れ。」
「リスナーの皆さんの為に頑張る!」
「月華はぶれないなぁ。」
「当たり前でしょ坂前さん。歌い手はリスナーさんの為にある様なもんだと、私は思ってるし。」
「ま、今日はもう帰りな。余韻放送の準備しな。」
「了解っ」
マネージャーの坂前さんとそんな会話をして、帰りの車の運転席に座った。
「帰りは高速乗って帰るかぁ。」
そんな独り言を呟きながら。

「うわー、混んでる。さっきまで渋滞オールグリーンだったのに。」

車に乗って十五分程。2つ目のインターチェンジ付近で渋滞になった。

こんなんだったら下道通ればもっと早かったのにと考えているうちに、

バックミラーに1つの影が映った。

目にも留まらぬ速さでこちらに向かってくる。

「危ない!」

渋滞の最後尾の車だった鈴音の車に、後続の車が、勢い良く突っ込んできた。

玉突き事故である。

そう考える間もなく、鈴音は死んだ。