月華【なないろレイン×花の色】

大手有名小説サイト【小説家になろう】でも人気の作家「なないろレイン」と、高校生作家が運営する【花の色】の「紅水仙」の奇跡の合作!

Wish upon a Star〝星に願いを〟第四十八話

「...まぁ良いですわ。それよりも先に進む方が先決ですので。」

ねえ、スイを助けたらどうなるの?私。

怖いんだけど。

〝うーん、ここ、感覚が狂う。
主さまの力が不安定。〟

精霊様に聞こうと思ったら精霊様も感覚が狂う?

凄く不穏なフレーズなんだけど??

〝主さまの力が不安定でも僕たちの力は使える。
けど、主さまの力のもとでいつも力を使ってるから、主さまの力が及ばないと、難しいかも。〟

そして、精霊様が息を飲んだような雰囲気が伝わってくる。

〝...主さまの邪魔者。許さない。
主さまの力が及ばなければ僕たちの力が使えない。
だからこれ以上進んだら、僕は飛び回って情報収集位しか出来ない。〟

え!それってこのチート魔法が使えないってこと?

「...精霊様の気が不安定になりましたわ。
前までこのようなことは無かったですのに。」

一行はどんよりしながら進んでいく。

〝トニトルス程の権力者ならば、世界の綻びを見つけるのも出来る...危険〟

ねえ、精霊様は恐らくその、世界を守る存在で、主さまって人に仕えてるんでしょ?

世界を直したりできないの?

〝それは主さまの権能。それと、主さまは人じゃない!!〟

ふぅん。
なんか難しいんだな...

〝でも、世界に綻びなんて、おかしい。〟

うーん...いつになく精霊様がお喋り...

〝主さまが認めた人間。知識はあるに越したことない。
異世界から来た、主さまの寵愛を受けし者。〟

「...嫌な感じがしますわね。
でも、この先にスイがいますわ。
行きますわよ。」

三人は固く閉ざされた扉を開いた。

━━━そこにあった物は