Wish Upon a Star〝星に願いを〟第四十六話
ライラ様が扉を開ければゴブリン達がこちらを見た。
「ナゼ...お前が、ココに?」
偉そうなゴブリンが驚きに満ちた表情で言う。
「親友の一大事に駆けつけない私だとお思いで?」
「お前ら、カカレ!」
「ゴブリンごときにやられる私ではなくってよ!」
ライラ様は指先に小さな雷を作って目の前に飛ばした。
2メートル位先で龍のような形を取ってゴブリンの大群を睥睨する。
一瞬の後、雷鳴が轟いて目の前のゴブリンの大群はさっきのゴブリンを除いて地に倒れ伏した。
「あら、私が雷魔法が得意であること、知っていましたのね?
丁度良いですわ、親友の居場所を吐いて貰いますわよ?」
ゴブリンはケッケッケと下品に嗤う。
「お前、ソレしか、能がナイ!」
「仮にもゴブリンロードですからもっと賢いと思っていましたのに...
本当に愚かな事ですわね。
誰が雷魔法しか使えないと言ったのかしら?」
「ナッ...そんな威力デ...」
「本当に愚かなゴブリンですわね。驚いている暇があるのならさっさと私の親友の居場所を吐いた方が身のためだと思うのですけれども。」
「シラ、ナイ。」
ライラ様はついに黙った。
「シラ、ナイ。ダカラ、殺スナ!」
「私がそんな戯言を信じるとでもお思いですか?」
ライラ様は急に低い声を出した。
「仕方ありません、少しずつ焼いていきますか。」
ライラ様はゴブリンの足先に炎を放った。
「貴方はゴブリンですから魔法を使えない。
これで貴方は遅かれ早かれ火だるまになって死にます。
...さぁ、少しは話す気になったでしょう?」
ライラ様のサディスティックな笑みにゴブリンは負けた。