Wish Upon a Star“星に願いを„第三十四話【紅水仙】
「マリア―!」
カイが、こっちに向かって走ってきている。
「何かわかったの?」
「いや、特には・・・。それより、あいつが帰って来たんだよ!!」
「あいつ?」
「ライラだよっっ!!」
あ、そっか。時間が進んでたんだ。え、何。ライラさんどっか行ってたの??
「ライラが、新しくできた国の王女になって帰ってくるんだよ。といってもまぁ、隣国の王子が気まぐれで作った国なんだけどな・・・。」
思ったよりすごいことになっている()
いやまず王子すごいな。気まぐれで国を作るとは・・・。
「とにかく、ライラが俺らに会いたがってるんだよ。あの酒場にいるらしい。」
「・・・わかった。」
少し迷ったけど、大人になったライラさんに・・・会ってみたい!!
あれ。
「酒場って、どっちの方角だっけ?」
「あ・・・。」
この様子だと、カイもおんなじ状況らしい。要するに今の私たちは
「迷子だな・・・。」
困ったな。どうにかして、ライラさんと合流しなくちゃ。あ、そうだ。
「ねぇ、カイ。
キスしよ?」
「は、はぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああ??????」
とりあえず、カイの顔に近づける。赤くなるカイの顔を見ながら、ゆっくりと目をつぶる。そろそろだな。
「何してるのよ、あんたぁああああ!!!」
はい、ライラ様が金切り声で登場。